仏像、ときどきアート

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【京都】東寺③ 観智院 -獅子・象・馬・孔雀・迦楼羅に乗った五大虚空菩薩像

観智院

東寺の北大門を出て観智院へ向かいます。
観智院は真言宗勧学院。平たく言うと、お坊さんが勉強したり、あるいは住居のような役割のところかと思います。

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観智院



広い玄関のようなところで靴を脱いで上がり、順路に従って見学していきます(内部は撮影禁止)。
庭が綺麗だなーとか、やけに古いふすまがあるなーとか、ぼんやりしたまま見学してしまったのですが、客殿は国宝なのだそうです。
客殿の床の間には宮本武蔵直筆の「鷲の図」があります。
絵柄がはっきり認識できないほど古びていたように思います。

五重塔やら金堂講堂やら宝物館で情報を入れてすでにお腹いっぱいで、正直かなりぼんやりしており、順路が曖昧になるという事態(汗)
少しウロウロした後、こっちかなー(まぁ、何か見逃していてもいいか)と玄関側に戻ろうとしていたら後ろから「スイマセン」と声が。
振り向けば北欧系?の外国人女性が。
その女性、私が向かおうとしている方向とは別の方向を指さし、「観マスカ?」と片言の日本語で微笑みました(慈悲にあふれたような、とても美しい微笑みでした)。
それ以上の言葉はなかったのですが、おや、なんだか向こう側にいいものがあるらしい、と伝わってきたので、外国人女性に御礼を言ってそちらに行ってみました。
すると、五大虚空菩薩像が!!!

五大虚空菩薩像

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五大虚空菩薩像 パンフレットを撮影したもの

 

虚空蔵とは無尽蔵、広大無辺の知恵を無尽に蔵していることをいう。我国には求問持法(この菩薩を念じて記憶力を得る法)の虚空蔵として伝えられ、空海も一説にこの法を観操より受け、真言密教を開く足がかりとしている。五大虚空菩薩は、その知恵を五つ表したもので、息災増益の祈願のための本尊となっている。
(観智院パンフレットより引用)


す、すごい。
私はこんな大物を見逃しそうになっていたのか!
声をかけてくれた外国人女性に激しく感謝しました。
大きなリュックを背負っていたし、首にカメラをかけていたような気がするので、観光客の方と思われるのですが、わざわざ日本人の私に教えてくれるなんて!
(というか、自国の観光スポットで迷うなよ、私)
目の前の仏像の美しさと、外国人女性の優しさで、なんだか胸がいっぱいでした。

さて、この五大虚空菩薩像、唐の都、長安青龍寺金堂の本像だったもので、唐に行った僧の恵運さんが持ち帰ったものだそうです(847年)。
そんなに古いもの、しかも唐から渡ってきたものだなんて。
積み上がってきた時間やら、当時の渡航の大変さを思うと、ただただ「すごいなー」と思わずにはいられません。

五大菩薩像はそれぞれ獅子、象、馬、孔雀、迦楼羅(かるら)に乗っています。
獅子と象はよく見かけますし(文殊菩薩普賢菩薩)、孔雀も見たことがあります(孔雀明王)が、馬、迦楼羅は珍しいような。

五大虚空菩薩像のお顔、誰かに似ているなーと思って、これまで知り合ってきた人々の顔を思い浮かべていました。
「ああ、あのひと!」とわかって勝手にスッキリしたり。

愛染明王

五大虚空菩薩像の隣の部屋(仕切りはありませんが)には、愛染明王さんがいました。

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愛染明王 パンフレットを撮影したもの

明王といったら怒りの形相(憤怒相)が定番。
こちらの愛染明王も怒りの表情ではあるのですが、目がぱっちりしていて、なんとなくかわいらしい印象を受けました。
頭上に乗った獅子の表情もたまらないです。


観智院、観ても観なくてもいいや、と思っていましたが、おすすめです。
東寺に行かれた際にはぜひ。

 
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