仏像、ときどきアート

仏像、ときどきアート (旧)

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【長野】善光寺⑤ ー大勧進・大本願のみどころ 月方那比古の彫刻など

大本願大勧進って?

善光寺の境内には善光寺大勧進というお寺と善光寺大本願という尼寺があります。
善光寺は特定の宗派を持たないお寺ですが、この大勧進天台宗)と大本願(浄土宗)によって、管理運営されています。


大本願でみたもの

大本願は駒返り橋より南側にあるお寺。

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お地蔵さん

お地蔵さんのボディには「念ずれば花ひらく」と彫ってあります。
お顔がかわいらしい。

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ひとにぎり地蔵

こちらが大本願名物(?)のひとにぎり地蔵。
まさに手のひらサイズのお守りも売っていました(ネットでも注文できるようです)。
不安なときなどに握るとすごく安心しそう。

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善光寺如来奉遷像 月方那比古 作

大本願の宝物殿入口でお見かけしました(宝物殿には入らず)。
本田善光さんが、善光寺如来を背負って我が家に帰る姿の彫刻です。
月方那比古さんという方の作品。
高さ3 m 60 cmありますので、なかなかの迫力でした。

昔、信濃の国に本田善光(ホンダヨシミツ)という人がありました。
ある時、国司に伴って都に参った折、たまたまこの難波の堀江にさしかかると「善光や、善光や」と声が聞こえてきました。
何事かと思っているうちに、背中に飛び乗った者がありました。
「私は一光三尊の阿弥陀如来です。悩める人々を救うため日本へ渡り、あなたが来るのをじっと待っていました。あなたの故郷の信濃の国へ背負っていってほしい」と、おっしゃいました。
善光は歓喜して礼拝し、如来様を背負って信濃の我が家(麻積郷(現飯田市))に帰りました。
 善光は初め如来様を西のひさしの臼の上に御安置し、やがてお堂を建てて如来様をお移しいたしました。
 善光のお宅が寺になったことから善光寺とお呼びしております。

(彫刻の足元にあった説明書きより)



善光寺縁起のワンシーンが彫刻になっているわけですね。

この縁起を読むといつも思うのが、「一光三尊如来像は本当に存在するのかなぁ」ということ(あくまで個人の感想です)。
というのも、善光寺の御本尊は絶対秘仏で、(現在生きている人では)誰も見たことがないのです。つまり、存在を確認した人がいない。

もし、本田善光さんが話をつくるのが上手い方だったとしたら、現物がなくても「一光三尊如来を背負ってきた」ということにして空っぽのお寺をつくり…それが今も続いている、という想像もできなくはない。
ですが、さすがにお寺を作る際などに「仏像見せてくれ」となるはずなので、当時は現物はあったのでしょうね。七年に一度公開されるという模鋳もありますし。

もしも現在、ご本尊が消失しているとしたら、幾度かの火災で焼けてしまった、というのがもっとも可能性は高いのかな、と。
ただ、さらしで巻かれた厨子は五人がかりでも持てないくらい重い(=ご本尊の重み)とのことで、本尊の存在を示唆する話も(しかしそうだとしたら本田善光さんはどうやって背負って帰ってきたのか……ということはさらしが重いだけ? いやいや、理屈で考えたらダメですかね、仏様ですから)。

ともあれ、こういった縁起の類の話には想像をかき立てられます。
どことなくファンタジックで好きです。

 

大勧進でみたもの

大勧進は駒返り橋よりも北側にある(善光寺本堂に近いほうの)お寺。

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不動明王の剣と矜羯羅童子(こんがらどうじ)と制多迦童子(せいたかどうじ)
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童子

巨大な剣はインパクト大ですね。
セイタカ&コンガラもなかなか良い表情。

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地蔵八角円堂

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水子観音

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護摩


おわりに

大本願大勧進とも宝物館がありますので、本格的に観たら結構時間がかかりそうです。
私が一番記憶に残ったのは月方那比古さんの彫刻と、不動明王の巨大な剣、でした。


盛り沢山だった善光寺の記事もこれにて終了。

善光寺全体(参道含む)を通して個人的に良かったランキング

1位 お戒壇めぐり
2位 びんずる尊者
3位 参道にある西光寺の獅子

といったところでしょうか。

 

 

 

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